結婚準備と並行して進めておきたいのが、役所への届出や住所氏名変更の手続き、引越しなどのダンドリ。提出物に不備があると、手続きが遅れて新生活に不便が生じることもあるので要注意。事前に取り寄せる書類、まとめて手続きができるものなどをチェックして、早めの準備と計画を心がけて。
役所での手続きや名義変更など、結婚にまつわる届出や手続きを効率的に済ませるコツは、新居への引越しと入籍を同時期にすること。最近は、結婚式の前に引越しと入籍をするカップルも多いから、お互いの両親に納得してもらえるなら検討したいもの。
※各項目をクリックすると詳しい説明を見ることができます
新居に引越す日を決める
引越し
入籍
結婚式・ハネムーン
役所での手続き①(引越しまでに)
- ●婚姻届をもらう
- 全国の市区町村の役所で配布。書き損じをしたときのために、2~3枚もらっておくと安心。
- ●転出届を出す
- 引越し前の住所がある役所窓口or郵送で。(引越し日の14日前から受付)
- ●転出証明書をもらう(転出届の提出に合わせて交付される)
- ●本籍地(実家)の役所から戸籍謄本を取り寄せる
名義変更、住所・氏名変更の手続き①(引越しまでに)
- ●クレジットカード、生命保険・損害保険、携帯電話、銀行口座、ゆうちょ銀行口座など、住所氏名の変更届を取り寄せておく
- ●保険や携帯電話など、家族ができたらお得になるプランがあれば、その資料も取り寄せておく
ライフラインの手続き
手続きの内容 | 備考 | |
---|---|---|
電気、水道、ガス | ・利用開始or住所変更 (新住所管轄の支店・営業所へ) ・利用停止 (旧住所管轄の支店・営業所へ) ・引落し口座の手続き |
引越しの数日前までに、電話やインターネット、FAXなどで手続きを済ませておく。マンションなどの集合住宅では取扱いが異なる場合もあるので、管理会社へ問い合わせを。 |
固定電話 | ・新居の回線工事の依頼 ・移転or契約者の変更 ・引落し口座の手続き |
新設・移転の手続きは「116」へ電話を※インターネットでも受付OK。新設の場合は工事と初期費用が必要。詳しくは電話会社へ問い合わせを。 |
インターネット | ・新規契約 ・移転or契約者の変更 ・引落し口座の手続き ・契約プランの見直し |
各プロバイダのホームページなども参照。マンションなどの集合住宅では、通信会社と一括契約している場合もあるので、事前に管理会社へ問い合わせを。 |
新聞 | ・新規契約or解約 ・引落し口座の手続き |
最寄りの販売店に連絡を。新規の場合は試読を利用しても◎ |
NHK受信料 | ・契約者の変更 ・引落し口座の手続き |
引越しにともなう手続きは、電話またはインターネットで受付。 |
結婚式が終わってから行う届出はこんなにたくさん!たびたび役所に足を運ぶことにならないよう、関連するホームページなども参考にしながら、提出物のチェックは念入りに。また、結婚を機に退職する場合の手続きも複雑なので、わからないことは勤務先の総務担当者を頼って。
役所での手続き②(引越し後)
1)婚姻届を出す
全国の市区町村の役所(戸籍課窓口)で365日24時間受付。代理人による提出や郵送も可。 ※国内でのリゾート挙式の場合、滞在地の役所に婚姻届を提出してもOK。海外ウエディングの場合は、教会によって日本での結婚証明書が必要になる場合もあり。手配会社に事前に確認を。
- 【婚姻届の提出時に必要なもの】
-
- 届出人の印鑑…届出人の欄に押印をしたもの。書類に不備があった場合、訂正印として使う。
- 戸籍謄(抄)本…ふたりの本籍地で届出をする場合は不要。ふたりの本籍地以外で届出をする場合は、それぞれ1通ずつ必要。どちらかの本籍地で届出をする場合は、本籍地でない人の戸籍謄(抄)本を用意する。
- 本人確認書類…運転免許証やパスポートなど
- 【婚姻届の書き方】
-
①届出日…実際に役所に提出する日付を書く。ただし、夜間や役所の休日に提出すると、内容の確認は翌日以降になり、書類に不備があるときは後日訂正が必要になることも。受理日=婚姻成立日となるので、届出は慎重に。
②氏名…夫、妻となる人の氏名を記入する。(いずれも旧姓で)
③住所…それぞれの現住所を記入する。すでに転入届を提出している(もしくは婚姻届と同時に提出する)場合は、新居の住所を記入する。
④本籍…本籍、筆頭者の氏名は住民票で確認を。
⑤婚姻後の夫婦の氏・新しい本籍…どちらの姓にするかは自由。夫婦の新しい本籍地は、書類の取り寄せがスムーズに行える住所にしておくと便利。
⑥連絡先…携帯番号や勤務先など、いつでも連絡がとれる番号を記入しておく。
⑦その他…未成年者が婚姻届を出す場合は、両親に署名と押印をしてもらう。
⑧届出人署名押印…本人署名と押印をする(いずれも旧姓で)。認印は使用可、スタンプ型印鑑はNG。
⑨証人…20歳以上の成人2名に署名してもらう。(氏名、印鑑、生年月日、現住所、本籍地を記入)※両親やきょうだい、仲人など。証人になる人が夫婦の関係なら、印鑑は別々のものを使用する。
- 2)転入届を出す(同市区町村内での引越しは、「転居届」を提出する)
- 3)印鑑登録をする(必要に応じて)
- 4)国民健康保険と年金、失業給付などの手続き
用意するもの | 備考 | |
---|---|---|
転入届(または転居届) | ・転出証明書 ・印鑑(新姓のもの) ・本人確認書類 ・旧住所地の住民基本台帳カード ・国民年金手帳(第1号被保険者のみ) ・国民健康保険証(加入者のみ、転居届の場合) |
引越し後の14日以内に提出。(平日の場合、婚姻届と同時に手続きができる。)詳しい内容や必要書類は役所のホームページで確認を。 |
印鑑登録 | ・登録をする印鑑 ・本人確認書類 |
印鑑登録は転出届と同時に抹消されるので、改めて手続きを行う。 |
国民健康保険の加入・変更 | ・印鑑 ・本人確認書類 ・健康保険資格喪失証明書(退職者のみ) ・旧健康保険証(転居の場合) ・転出証明書 など |
退職・転居などの変更日から14日以内に提出。 |
国民年金種別の変更 | ・印鑑 ・年金手帳 ・健康保険証 など |
退職・転居・改姓に伴う変更は、14日以内に。第3号届は婚姻届の提出後30日以内に手続きが必要。詳しい内容や必要書類は役所のホームページで確認を。 |
失業給付(退職者のみ) | ・雇用保険被保険者離職票(前勤務先から交付される) ・雇用保険被保険者証 ・印鑑 ・本人確認書類 ・証明写真 ・普通預金通帳(本人名義)など |
現住所管轄のハローワークにて受付。詳しい内容や必要書類はハローワークのホームページで確認を。 |
名義変更、住所・氏名変更の手続き②(引越し後)
用意するもの | 備考 | |
---|---|---|
運転免許証 | ・運転免許証 ・新住所を確認できる書類(住民票の写しなど) ・印鑑 ・申請用写真(他都道府県からの転入の場合)など |
詳しくは、警察署、運転免許センターのホームページなどで確認を。 |
自動車変更登録 | ・新しい住民票 ・自動車車検証 ・車庫証明(新住所のもの) ・自動車損害賠償責任保険証明書 ・印鑑 |
詳しくは、管轄の陸運支局、自動車検査登録事務所へ問い合わせを。 |
銀行口座 ゆうちょ銀行口座 |
・住所・氏名の変更が確認できる書類(新しい住民票など) ・通帳 ・キャッシュカード ・新旧の届出印 |
支払いや振込みが滞らないように注意。詳しくは、各銀行・ゆうちょ銀行のホームページや窓口で確認を |
クレジットカード | クレジットカード会社によって異なる | 引落とし日なども考慮して、複数のカードを時間差で手続きすると◎。住所変更だけなら、インターネットでの手続きができる場合もあり。 |
生命保険、損害保険 | 保険会社によって異なる | 詳しくは、各保険会社のお客様センターやホームページで確認を。 |
パスポート | ・戸籍謄(抄)本 ・住所・氏名の変更が確認できる書類(新しい住民票など) ・印鑑 ・パスポート |
詳しくは、旅券事務所のホームページで確認を※挙式日に婚姻届を提出し、そのままハネムーンへ行く人は、旧姓のままでもOK。 |
携帯電話 | 携帯電話会社によって異なる | 詳しくは、各通信会社のお客様センターやホームページで確認を。 |
会社・保険・税金の手続き
結婚後も仕事を続ける人
勤務先への結婚の報告と休暇の申請は、挙式日の3ヶ月前までに。まず、所属先の上司へ口頭で伝えた後、勤務先の規定に沿って正式な手続きを。旧姓のまま仕事を続ける人は、所定の手続きが必要かどうかも合わせて確認を。
結婚退職をする人
退職の申し出は、結婚報告をするタイミングで伝えるのがベスト。人員の補充や仕事の引き継ぎなどで、職場の人へ迷惑をかけることがないように、できるだけ早い時期に退職の意向を伝えて。退職にともなう手続きの確認も忘れずに。
退社後、再就職をする人
失業給付の申請、国民健康保険・国民年金へ加入
↓ 確定申告(退職翌年の2/15~3/15に税務署で手続き)
退社後、専業主婦になる人
夫が会社員の場合、社会保険に加入(扶養手続き)
夫が自営業の場合、国民健康保険に加入(扶養手続き)
↓ 確定申告(退職翌年の2/15~3/15に税務署で手続き)