土地勘のないゲストのことを考えると、駅直結とか、ターミナル駅から○駅といった、初めての土地でも迷わない会場を探したくなりますよね。
でも、ちょっと待って。
結婚式は本来、日常では体験することのない非日常的なものです。しかも、遠方から新幹線や飛行機で来てくださるゲストにとって、あなたの結婚式はちょっとした旅行。その日のために仕事やプライベートの調整をして、場合によっては休みを取ってでも、お二人を祝福したいと思っています。アクセスの良さなど大した問題ではないのですよ。
わざわざ新幹線や飛行機に乗って行く価値のある空間を
遠方から来られるゲストに喜ばれるのは、「初めてでも迷わず辿り着ける場所」ではなく、「他にはない“らしさ”」なのではないでしょうか?
たとえば京都らしさなら、京都らしい上品な和のしつらえがあって、京都を代表する鴨川や清水寺といった「THE 京都」といえるロケーションだったり。
お二人らしく、ゲストに気兼ねなく過ごして欲しいなら、一軒まるごと貸切にすれば贅沢で自由なパーティに。
遠方からわざわざお越しになるゲストにとっては、こういった、その土地ならではの“らしさ”や、おふたり“らしさ”を感じられる場所に招かれることが何より嬉しいと思うのです。
もしもあなたが交通に不便の無い東京で暮らしていて、遠方からゲストを招待されるなら、たとえば銀座の老舗のフレンチレストランなどはいかがでしょう。東京には数多くの会場がありますが、真の東京らしさを感じさせてくれるのは空間、料理、サービス、が洗練されている一流の名店だと思うから。
つまり、こう考えてほしいのです。あなたが遠方の結婚式に招待されると仮定して、そこは「わざわざ新幹線や飛行機に乗って行く価値のある空間かどうか」と。
私事になりますが、私の姉が結婚式を挙げたのは大手のホテルでした。全国に展開しているホテルだったので「このホテル知ってる」という安心感はありますが、「他にない空間」という意味での特別感は少なかったように思います。姉自身も「ホントは他の会場でしたかったんだよね…」と、今でも残念がっています。
滞在中の交通・宿泊を細やかにケアできればパーフェクト
最後にもう一つアドバイスを。
みなさん意外に見落としがちなのですが、遠方から来られるゲストには、以下のような点もケアしてさしあげると喜ばれますよ。
●宿泊先の手配
●最寄り駅←→会場間のタクシー手配
●二次会会場までの移動手段や待ち時間のフォローアップ
最寄り駅←→会場間のタクシー手配や、二次会会場までの移動手段に関しては、遠方ゲストに限らずすべてのゲストに配慮したいもの。とくに、年配のゲストや小さなお子さまを連れたゲストがいらっしゃる場合は、一人ひとりに対して細やかなケアを考えてあげましょう。
…めんどうですか?
大丈夫!そういったゲストへの細やかなケアを一緒に考えるのも、私たちウエディングプランナーの仕事です。「わざわざ来た価値があった」と、すべてのゲストに満足していただけるよう、一緒に考えていきましょう!
安井 よしの Yasui Yoshino |
広告代理店の営業職を経て、2009年よりウエディングプランナーに。約5年間で大阪・京都・神戸・東京の5会場を経験して現在、「the Hillside Rokko Yamanote」のチーフプランナーとして活躍中。転職の理由は「前職で実現できなかった『キレイごとをキレイにやる』『顧客・パートナー企業・従業員の3つの満足を追求する』という企業理念にコミットしたから」
バリューマネジメントグループ