1軒目の会場が約250万円、2軒目が約350万円。2軒目のほうが気に入ってはいるんだけど、350万円の見積もりが、最終的にいくらになるか不安で・・・という方からのご質問です。
結婚式の見積もりは、ゴールがイメージしづらいので、気になりますよね。
しかも、車や洋服のように目に見えるものを買うわけではないので、不安だと思います。
みなさま同じように悩んでいらっしゃいます。
そこで、私のこれまでの経験をふまえて、初期見積もりからの平均的なアップ額をお教えします。これを元に、最終に近い見積もりを取ってみてください。見積もりアップの不安が少しラクになると思いますよ。
ゲスト人数を現在よりプラス5名にする
見積もりが上がる大きな理由は「ゲストの人数が増えたから」。
1名増えると、料理、ドリンク、ケーキ代など、おもてなしにかかる費用も増えます。
最初から人数が確定しているなら問題ありませんが、ゲスト人数は増減するもの。
減ったり増えたりした結果、予定人数プラス5名になるのが一般的ですので、現在の見積もりにプラス5名するといいでしょう。
これから見積もりを取る、という方も、考えている人数にプラス5名するといいですよ。
変動費の項目を最終見積もりに近づける
見積もりには大きくわけて、固定費と変動費があります。
固定費は、会場使用料、挙式料、音響照明料、司会者料などで、後で見積もりが上がることはありません。この項目はスルーしてOKです。
変動費には、ゲストのための項目と、おふたりのための項目があり、ここがいちばんアップするポイントです。
<ゲストのための項目と平均価格>
料理…ご祝儀の半額相当の料理をふるまうのがマナーです。統計によると、ご祝儀の1名平均は3万円なので、1万5000円〜1万6000円(全国平均)にしておきましょう。もし、いちばん安いコースのままだと、親御さまの意向でアップする可能性が大です。
ドリンク…乾杯用のスパークリングワインしか見積もりに含まれていない会場もあります。ウエルカムドリンク、乾杯ドリンク、フリードリンクの3種類を計上しましょう。フリードリンクには何が含まれているかも確認し、足りなければ追加しておきます。
引出物…1名あたり5000〜7000円が平均です。
<おふたりのための項目と平均価格>
衣裳…見積もりが上がりやすいのは新婦さまの衣裳です。1着10万円前後はアップすると言われていますので、ドレスの項目が30万円なら40万円にしておきましょう。洋装と和装で悩んでいる場合は、高いほうの和装で見積もりを取っておくのも安心ですね。
テーブル装花…季節やボリュームによって変動しますが、1卓6000〜7000円が平均です。
写真・映像…見積もりの金額で何ができるかを確認してください。何ページのアルバムが作れるか、撮影データはすべてもらえるか、など。足りない場合は、必要なアイテムの価格を見積もりに計上しましょう。
演出…キャンドルサービス、バルーンリリース、花火など、会場によってできる演出は異なります。おふたりが何をしたいかわからなくても、演出費用として10万円計上しておくといいでしょう。
ざっと上記の項目を見直していくと、30名の少人数ウエディングなら30万円、60名の挙式披露宴なら100万円ぐらいが、初期見積もりよりアップすると思います。
ただし、会場によって価格が異なる項目もありますので、ご自分で計算するのではなく、アップしたバージョンの見積もりを出してもらうのがおすすめです。
もしも、見積もりを出し直すことに難色を示す会場があったら、こう伝えましょう。
「通常の見積もりと、上がった場合の見積もりと、2つずつ各会場に出してもらっています。比較して、納得したうえで会場を決めたいので、協力してください」と。
きっと、最終に近い見積もりが手に入ると思いますよ。
いかがでしたか?
会場見学に行って、結婚式の見積もりを見せられると、それだけでもう頭がいっぱいになっちゃうと思うんです。
普段あまり扱わないような金額ですし、専門用語も多くてわかりづらいし。
それでうっかり、総額だけを見て安いほうに頼りたくなる。
お気持ちはとてもよくわかりますが、どうか冷静になってください。
見積もりの総額だけではなく、会場に到着してから見積もりを見るまでの間のことも振り返って、トータルで検討してみましょう。
こだわりがかなう会場かどうか
料理はおいしかったかどうか
スタッフに安心感があるかどうか
コストパフォーマンスが高いかどうか
振り返りの時間をもつために、プランナーに席を外してもらうのもおすすめですよ。
そうして、おふたりだけで話す時間をもつこと。それこそが、見積もりの総額に振り回されないコツです。
平井 恵 Hirai Megumi |
大学在学中、接客のアルバイトを通じて「お客様の笑顔があつまる場所で働きたい」と実感。さらにバリューマネジメント社の会社説明会で、プランナーのキラキラした笑顔やオーラに魅了され、2012年新卒入社。京都のゲストハウスでプランナーデビューを果たし現在、神戸北野迎賓館のプランナーとして活躍中。目標は「ただの会場案内人ではなく、お客様にとって有益な情報提供や決断のサポートができる、“介在価値”のあるプランナーになること」
バリューマネジメントグループ