お互いの親に結婚を認めてもらったら晴れて婚約成立。
でもそれは、婚姻届のような法的なものではなく、いわゆる「口約束」の状態。
そこで日本には古くから、婚約したことを公表するための儀式が。それが「結納」。
結納には現在、しきたりや正式な手順を省いて行う「略式結納」や、結納そのものを行わず両家の「顔合わせ」のみというカップルがほとんど。
どちらにしても尊重するべきは親の希望。両家の親が納得する方法を選んで。
顔合わせと結納、どっちが多い?
75%以上が「顔合わせのみ」で結納は省略。でも、「行わなかった」との回答はわずか3%なので、どちらにしても結婚式の前にけじめをつけたいという親がほとんどという結果に。
データ出典元:バリューマネジメント株式会社マーケティング調査(2012年)
「結納」と「顔合わせ」、何がどうちがう??
結納
顔合わせ
仲人を立てず両家だけで行う略式結納は、現在いちばんポピュラーな結納スタイル。会場としては、ホテルや結婚式場、料亭、レストランなどの個室。会場によっては「結納プラン」が利用でき、専門スタッフが進行を手伝ってくれることもあるため、こういったプロフェッショナルにおまかせするのも一案。
仲人を立てない略式結納の流れ ※一例
男性側が結納品を持って部屋に入り、床の間や飾り台に結納品を飾る。続いて女性側も同様に。
最初の挨拶は「本日はよろしくお願いいたします」でOK。
男性側の母親が、結納品と目録を女性の前に運んで一礼。女性は一礼して目録に目を通し、女性の父親と母親も同様に目を通す。目録は女性がもと通りにたたんで台に置き、お礼の口上(こうじょう)を述べる
女性側の母親が、受書を男性の前に運んで一礼。女性側の父親が口上(こうじょう)を述べる。男性は受書に目を通し、男性の父親と母親も同様に目を通して口上を述べる。
関西式はここで終了。関東式では女性側からの結納返しがあり、その場合は④⑤と同じ手順にて行う。
両家の記念写真を撮る。このあと会食の用意がある場合は引き続きスタート。
仲人を立てる略式結納の席次例
仲人を立てる場合、結納品と受書のやりとりはすべて仲人が進行役を務め、挨拶や口上(こうじょう)も仲人の進行に沿って進める
「顔合わせ」は、お互いの家族を紹介し合って親睦を深める食事会で、最近とくに多いスタイル。でも、あくまでも「結納に代わるセレモニーととらえ、思い出に残るような会にしたいもの。ふたりからの挨拶、婚約記念品の交換、記念撮影など、誠意が伝わるイベントを積極的に計画して。
顔合わせの食事会の流れ ※一例
進行役は男性。この会の目的を話し、挨拶と乾杯の発声をする。
男性側から女性側の順に、家族の紹介を。趣味や人柄が伝わるようなエピソードを盛り込むと好印象!
エンゲージリングや腕時計など、婚約記念品があればこの場でぜひお披露目を。食事会だけよりもセレモニー感が演出できそう。
ふたりがホスト役となって積極的に盛り上げて。子どものころの話や、結婚式の準備、新居のことなど、全員が参加できる話題を事前に考えておくとスムーズ。また、料理はあらかじめ好みをリサーチして、コース料理を予約しておくほうが安心。
このとき、両親への感謝の気持ちを伝え、これからの決意を述べると心温まるおひらきに